切断素材と刃物・砥石の適合表

素材に適した試料切断機の砥石について紹介しています。

砥石の特徴とは

試料切断機の要ともいえる砥石は、砥粒、結合剤、気孔の3つの要素で構成されるものです。砥粒は、加工物を削る刃物に相当するもので、古く摩耗した砥粒は脱落して新しい砥粒が出ることで、切れ味を継続させる自生作用があります。結合剤は砥粒を保持するボンドのようなものであり、結合度(硬さ)が摩耗や切れ味に大きく影響するものです。気孔は、切りくずを除去するためのすき間のようなものであり、空気を運んで砥石を冷やす役割も担っています。

素材に適した砥粒とは

鋼鉄や焼入鋼などの鉄系素材にはアルミナ系

砥粒はアルミナ系と炭化ケイ素系の2つに大別されます。アルミナ系砥粒は、褐色アルミナ系(A)、白色アルミナ系(WA)、淡紅色系(PA)など。鋼鉄や焼入鋼などの鉄系素材に向いています。褐色<白色<単結晶の順に硬く、切れもよくなり、種類が多くメーカーによって違いがあります。

石や鋳鉄などの硬くてもろい素材には炭化ケイ素系

炭化ケイ素系砥粒には、黒色炭化ケイ素系(C)、緑色炭化ケイ素系(GC)があり、硬くてもろい石や鋳鉄などに主に使用されています。アルミナ系砥粒と比較すると硬い反面粘りがないため、鉄系素材に使用すると消耗が早く、研削面がくもるという欠点も。そのため、アルミや銅など、非鉄金属や超硬合金などの素材に向いています。

素材に適した砥粒

褐色アルミナ砥粒(A)

  • 一般鋼

解砕系アルミナ砥粒(HA)

  • 一般鋼
  • ステンレス鋼

淡紅色アルミナ砥粒(PA)

  • 一般鋼
  • ステンレス鋼

白色アルミナ砥粒(WA)

  • 一般鋼
  • ステンレス鋼

アルミナジルコニア砥粒(AZ)

  • 一般鋼
  • ステンレス鋼
  • 合金鋼
  • 鋳鉄

黒色炭化ケイ素系(C)

  • 合金鋼
  • 鋳鉄
  • 鋼材
  • アルミニウム
  • 非金属

緑色炭化ケイ素系(GC)

  • 合金鋼
  • 鋼材
  • アルミニウム
  • 非金属

試料切断機や素材に合った砥石を選ぶことが大切

試料切断機で効率的かつ経済的に切断作業を行うためには、作業条件に合った砥石を選ぶ必要があります。一般的に軟らかい・細い素材の切断には硬めの砥石、硬い・太い素材の切断には軟らかめの砥石がおすすめです。また、モーターの馬力や砥石の回転速度なども関わってくるため、専門業者に相談してみるといいでしょう。

試料切断機を製造・販売している会社リストを
チェックしてみる