試料切断機を中古で買うメリットがあるのかについてまとめています。
中古オークションサイト「ヤフオク!」に出品され、落札されている価格(税込)で試料切断機の中古品の費用相場(2021年11月18日時点)を見てみると以下の通り。同じメーカーの同じ製品でも落札価格に違いがあるこがわかります。
試料切断機の中古品はオークションサイトだけでなく、中古切断機を専門に取り扱う業者サイトでも購入することができます。試料切断機や精密切断機の価格については、メーカー公式HPでもオープンになっていないことが少なくありません。中古機械を取り扱う専門業者でも価格表示については同様に表示されていないことがほとんどです。
サイトから得られる情報としては、機械名、メーカー、型式・年式、主仕様などで、項目によっては不明なこともあります。画像による確認ができない場合もあるため、購入に際しては詳細な問い合わせなど、事前確認が必要となるでしょう。
中古品を購入する際の注意点として最も大切なことは、実際に動作するかどうかです。どんなに希望条件にマッチする試料切断機が見つかったとしても、使用できなければ意味がありません。
そのため、中古品を購入する前には、実機の試運転を必ずしてもらうようにしましょう。年式や型式だけに注目すると、状態が悪いことに気づかないこともあります。
主軸のズレやモーター音の大きさや異音があれば、購入後のメンテナンスに高い費用がかかることがあるだけでなく、消耗品の欠品・生産中止により正常な状態で使用できないことも。中古品購入の際には、問題なく動作するかをきちんと確認することが大切です。
中古品の寿命は、第一に正常に動作するかどうかに左右されます。一般的にはモーターや主軸が正常に動作するかが重要となりますが、精密な切断が必要な場合は、位置合わせやバイス送りが正確にできないことにより、作業ができなくなることも。中古品の場合は年式や型式に関わらず、それまでの使用環境や状態によっても寿命が短くなることがあるので注意が必要です。
法定耐用年数は、新品の減価償却資産に対してのみ適用されるため、中古機械装置を購入した際の償却計算に法定耐用年数が用いられることはありません。また、機械装置に関わらず、中古資産を取得した際の耐用年数は、中古資産を取得した際の経過年数に基づいて計算されます。
さらに、法改正により、機械装置の耐用年数は機械装置の種類ではなく、その機械装置を使用して生み出される製品やサービスが属する業種によって判定されることになりました。中古機械の耐用年数は、以下の計算式で求めることができます。
新品の試料切断機には、1年程度の保証期間が付いていることが少なくありません。一方、中古品には保証が付いていないのが一般的。そのため、メンテナンスが必要となった際にメーカー保証を期待することはできません。
使用年数や状態にもよりますが、中古品は購入後のメンテナンスやパーツ交換などが必須となります。その際、メーカーがメンテナンス対応期間や消耗品・パーツの生産期間を設定している場合は、修理や部品交換をしたくても対応してもらえない場合もあります。中古品購入の際には、アフターフォローの内容についても確認しておくことが大切です。
どのような機械・装置に対しても言えることですが、「価格が安いから」といって安易に中古品を選ぶと、壊れやすい・動かないなどの欠点のある装置を購入してしまうリスクがあります。
切断精度やメンテナンス性を考えても、継続して使用するのであれば、メーカーに相談して新品を導入することをお勧めします。